一般社団法人「九州観光機構」(福岡市)が認定したトレッキングコース「九州オルレ」の全18コース中、宮崎県内唯一のコースが、「宮崎・小丸川コース」。スタートは木城町、ゴールは高鍋町で、全行程14.3キロ。個人差はありますが、踏破には5~6時間程度かかります。
そして、実は、急な斜面や、倒木を避けて進む山道もある、なかなかハードなトレッキングなのです!
今回は、あまり紹介されていない、「九州オルレ」の「宮崎・小丸川コース」の“ハードなトレッキング”の部分をピックアップしてご紹介します!
そもそもオルレとは?
「オルレ」は韓国・ 済州(チェジュ)島が発祥です。島の言葉で「通りから家に通じる狭い路地」を意味し、歴史や文化に触れながら自然の中を歩くトレッキングコースを指します。コース上に設置された馬のオブジェ「カンセ」や、赤と青のリボン、矢印を目印に進みます。
「カンセ」(馬の頭が向いている方向が進行方向になります。)
赤と青のリボン
矢印(青が正方向、赤が逆方向を示しています。)
宮崎・小丸川コースの秘められた歴史
「宮崎・小丸川コース」のスタート地点である、木城町の「比木神社」。こちらは、朝鮮半島の古代国家「百済」が滅亡した際に、この地まで逃れてきたとされる王族「福智王」らがまつられています。神社の向かいには、「福智王」のものと伝えられる墓もあります。ここから、ゴール地点である、王族が漂着したとされる高鍋町の鴫野浜まで歩きます。
前置きはこの辺にして・・・ハードなコースご紹介!!
前置きが長くなりましたが、“ハードな”コースをご紹介していきます!
スタートは「比木神社」
安心してください、スタートは“ソフト”です。歴史の重みを感じる、「比木神社」の鳥居からスタートです。
鳥居をくぐり、境内の脇を抜けていきます。
小丸川堤防
「比木神社」を抜けると、小丸川沿いの堤防にでます。空が広くて気持ちよいですねー。
リボンを目印に進みます。橋を渡り、小丸川の対岸へ。いよいよ山(丘?)へ近づいていきます・・・!
いざ山道へ!「城山公園」まで山登り!
橋を渡り、歩いていくと・・・、
いよいよ山道入り口です!
「なんでこんなところに道があるの?」という感じですが、ここを上がっていきます。
坂を上ると・・・はい、山道です。ここを上がっていきます。(写真は進んだ先から撮っています。実際は写真の奥の方から上がってきます。)
リボンを頼りに、山道を進みます。
先に光が・・・!!
最初の山道を抜けました!正直、最初の山道は、そこまで勾配もなく、大変ではないですね。まずは肩(足?)慣らしといったところでしょうか。
「城山公園」到着!
最初の山道を抜け、「城山公園」に到着です。
この城山公園、「カンセ」設置ポイントは見晴らしが良いスポットでもあるのです。木城町を一望できます。
ここから山を下っていきます。
最初はなだらかな坂ですが・・・
少し進むと・・・ロープを伝わないと歩けない、急斜面に!
この「オルレ」コース用に作られたであろう、即席(?)階段を降りていきます。
木城温泉館 「湯らら」に到着
山を下りるとそこは温泉です。温泉館の中にはレストランも併設。レストランだけの利用もできますので、ゆっくり休憩もできます。
木城温泉館 「湯らら」についてはこちら → 木城温泉館 「湯らら」 HP
ここからしばらくは、平地ウォーキングになります。川沿いの田園風景の中を、海に向かって進んでいきます!
この日はトンボがたくさん飛んでいました!
都会の喧騒を忘れて、日本らしい田園風景を、長閑に眺めながらウォーキングできます。
そして、最大の難所、坂本坂へと向かいます・・・。
宮崎・小丸川コース最大の難所、「坂本坂」へ抜ける山道
ここからが、この宮崎オルレの最大の難所、「坂本坂」への山道です。
入り口は竹林を進みます。
竹林を抜けて・・・
まずはコース上に倒木が出現。
そして、木がうっそうと生い茂る間を進みます。(時期によりますが、この辺りは蚊がすごいです。虫よけスプレーお忘れなく!)
写真には収められませんでしたが、この山道に蟹がたくさんいます。足音が近づくと、皆、木の陰に隠れていきます。
そして急勾配な坂道を上がり・・・
丸太橋を渡り、更に山道は続きます。
「坂本坂」の入口からここまで、10分程でしょうか。大分息も上がってきます。
そして最後の急坂!!
最後の坂を上がり切りました!歩道のガードレールの間に出て、「坂本坂」 に到着!
ちなみに、この日、道の脇にきれいな彼岸花が咲いていました。
「持田古墳群」から「高鍋大使」!
「坂本坂」を超えると、丘の上の平地に、突然、巨大な盛り土群が現れます。
この巨大な盛り土に見える物、実は古墳なんです。
大小85基からなる「持田古墳群」を抜け、「高鍋大使」を目指します。
そして、高鍋町のシンボルである、花守山・「高鍋大使」に到着です。
太平洋を一望できる素晴らしいロケーションです。(生憎この日は、「高鍋大使」に到着したタイミングは雨でしたが・・・)
14kmの道のりも、気が付けば、ゴールまであと3.5km!!
最後のチェックポイント「大年神社」への山道へ
花守山を下り、山沿いの平坦な道を少し進んだ後、最後のチェックポイント「大年神社」へ抜ける、山道を入ります。山道はこれで最後ですが、途中から小さな沢に沿って歩くコースです。
沢(?)に生息している蟹をたくさん見ることができます。
抜けました!「大年神社」です!
(立派な鳥居と境内もあります!疲れてしまい、撮り損ないました!)
最後のゴール、鴨野浜 へ向かいます!!
ゴール!鴨野浜!
防砂林を抜けると、目の前はもう海です!
ゴール!!!!!!お疲れ様でした!!!!
まとめ
いかがでしたでしょうか?「九州オルレ」の「宮崎・小丸川コース」。
これは、ハイキングというよりは、トレッキングだと思います。初めて歩いた時、想像以上の大変さに驚きました。(笑)
是非、皆さんも「九州オルレ」の「宮崎・小丸川コース」に参加して、
トレッキングを楽しんでみてください!
<参考サイト>
高鍋町公式HP 九州オルレ「宮崎・小丸川コース」紹介